本から繋がる世界 – Her-Me

COLUMN

本から繋がる世界

春の足音がもう聞こえてきそうなある日の朝、
目覚めたその瞬間、「そうだ京都に行こう」ベタなセリフを口にしていました。

この時期になると雑誌やテレビで京都旅行や桜の特集記事を目にします。
もちろんその影響もあると思うのですが、前日の夜に久しぶりに読んだ
日本を代表する作家の小説【古都】が頭に残っていて、私を京都に駆り立てたようです。
北山杉のまっすぐな凛とした美しさを感じたい、そう思って車を走らせました。

京都の中心部にあるお寺や神社・町並みも様々な”時”を楽しませてくれますが、
そこから30分ほどの場所にある北山杉の産まれる里 中川は
【古都】が書かれた時代に迷い込んだような気持ちになるくらいの
静けさと美しい場所でした。


ここ数年ビジネス書を読むことが多かったのですが
今年に入って小説をたくさん頂く機会があり読み始めると
昔、小説ばかり読んでいた頃の感覚
=自分が小説の世界に入り込んで同じ空間にいる感覚を思い出し
その楽しさに再びはまってしまいました。
そして小説を読み終えると、無性にその土地に身を置きたくなる。
《旅人》としてではなく、自分がそこに住んでいるような訪れ方がしたくなるのです。

今回も杉の中に立ち、600年前の北山杉の歴史が始まった室町時代や
【古都】が書かれた60年前の時代を想い、
そして、京都の町中では、路地裏を歩き、ふとしたお店に立ち寄っては
冬から春に季節が移っていくなかでの京都の暮らしの営みを感じました。


本を読んで、本の世界に繋がり、
その本の世界から、自分が知らない土地に繋がり
そして、そこへ身を置いてみる。
そこでも新たな出会いや発見があり、世界はどんどん拡がっていく。
もちろん訪れることが出来ない場所もあります。
でも、その場所を本で知ったことで、思いを馳せることが出来ます。

とても楽しい奥深い時間です。
本を読む時間も、思いを巡らせる時間も、その場所で過ごす時間も。


さあ、次はどこへ繋がろうかな?
昨日読んだ小説の舞台の『大原美術館』か『スイス』か『フランス』に繋がるのも素敵。

 

Meg-me