色 いろ 彩
初夏に北越を旅してきた。
”みどり”に包まれて旅を楽しんできた。
電車の窓から目に入ってくる”みどり”は
田んぼの苗の”みどり”や山々の木々の若々しい”みどり”。
露天風呂では、草木の”みどり”に包まれてお湯の中で癒された。
ひとことで”みどり”と言っているが
目に映る”みどり”は一色ではない。
”緑色”とスマホに打ち込むと、すぐに83色の”緑色”が出てきた。
田んぼのみどりは《薄萌黄色(うすもえぎいろ)》かな。
《苗色(なえいろ)》という”みどり”もある。
苗色は、植えられてすぐの苗の優しい色で、心を和ませてくれる。
露天風呂から見えた草木のみどりは《若葉色(わかばいろ)》
お風呂に浸かりながら夏前の爽やかな木々のみどりに力をもらう。
そんなことを考えていたら、昔ニューヨークで買った
グリーンのスプリングコートのことを思い出した。
その頃、白・黒・グレー、そういった色合いの服が多かった私だが
雪の降りしきるNYで店頭に飾られていたグリーンのコートを見た時に
わくわくする力、みなぎる力を感じて、どうしても欲しくなり
いわゆる衝動買いをした。
日本に戻ってそのコートに袖を通すたび
嬉しく楽しい気分になっていたのが懐かしい。
そして、それからの私は、いろいろな”いろ”に挑戦するようになった。
黄色のワンピースを着るとヒマワリになった気分で明るさも倍増。
赤色のニットを着ると情熱的になって、背筋も伸びる。
服を選ぶとき、素材やシルエット、ディティールも気になるけど
色も大切。
同じシルエットでも色で雰囲気が変わる。
身にまとった服の色は、その色が自分自身の心にも
大きく影響してくるのかもしれない。
そう考えると、その時の心の色で、服を選んでいる時もある。
”彩りのある人生”
この言葉自体は、人生に豊かさを加えるというような意味合いの言葉で
いろを表しているわけではないけど
生きていく中で【衣・食・住】すべて”いろ”によって影響されることは多く
”いろ”は、人生の豊かさにも必要なものなのだと感じた。
旅をして、自分の人生に いろ が大切であることに気づき
旅をして、いま自分自身、いろのある世界で過ごせていることを
幸せとおもった。
ベランドを見ると、まっすぐに伸びた白いカラーの花が目に入った。
今日は白のワンピースで出かけてみようかな。
Meg-me